旅ゆけば～♪

世間では明るい話題が少なく、色々な面で自粛ムードのこの頃ですね。

「旅」なんてそれこそ自粛対象ですが
頭の中で色々思い巡らせて、様々な所へ旅した気分になるのは自由！

こんな時こそ、心が開放されるようなことを考えながら、前向きに過ごしていきたいですね！
ということで、私が大好きな「旅」について思うことを書いてみます。

フランスに留学した当初、戸惑ったのは
「ヴァカンス」という制度。

簡単に言うと…2か月会社や学校を頑張れば
2週間の休み（ヴァカンス）があるという仕組みです。

日本で考えると「春休み」とか「夏休み」が頻繁にあるようなものですね。

ちなみに数えてみると、日本では4月から新年度が始まるので、

4月ー5月－6月―7月と4か月頑張らないと夏休みにはならないし、
9月ー10月-11月-12月とこれまた4か月頑張らないと冬休みにはならない。

というのが学校などでは一般的でしょうか。

夏休みが長いのは嬉しいけれど、
冬休みなんてものの1週間弱でしょうか？
会社勤めをされている方なんかは「3が日だけは休み」といって
1月1日、2日、3日くらいしか休みがない！なんて聞いたこともあります。
お、おつかれさまです…。

それでも「働き方改革」もあって、大分改善されたりしてきたのでしょうが、
有給を取りづらい、そんな自分だけ休める雰囲気ではない、という話を聞いたりします。
働きすぎです、皆さん。

私も学生の頃はそんな超多忙な年間予定を過ごしていたので、
留学した当初、
え？もう休みなの！？と腰を抜かした覚えがあります。
特にやる気満々で渡仏したため、休みってなに？ヴァカンスって？
とクラスメイトに聞きまわっていました。

その間は学校で練習しようと思っていても、学校は閉まるし、
練習をすると言っても、一日中家にいると息が詰まるし（屋根裏11平米とかだと特に）
どう「時間」を過ごしたらいいのか、戸惑いました。
今となっては、羨ましい話…苦笑。

では、他の人たちは一体何をしているんだろう？と聞いてみたら

「イタリアに泳ぎに行くの」

「田舎のおばあちゃんの家にしばらくステイするんだ」

「スキーにいく予定！」

つまりはみんな「旅行」に行くんです。
確かにヴァカンス期間中はパリ市内、人が少なかった！！

しかし、そんな2か月に一回旅行なんて、リッチだなあと思っていたけれど
旅行先での過ごし方を聞くと、
何もしない、ゆっくり時間を過ごして
自然に触れて、基本的な生活を楽しむそうです。

渡仏当初はヴァカンス制度に戸惑っていたものの、
徐々に「この2か月集中して頑張って、
次のヴァカンスは思いっきりあれをしてみよう！」などと
意外に良いサイクルで回るようになりました。

特に音楽学生にはヴァカンスに「スタージュ」と言って
外部の先生の集中レッスンなどが開催されることが多いので
旅行がてら（なんて言ったら怒られそうだけど）
楽器も勉強できるという素晴らしいシステムもありました。

とにかく、私も学生の特権を活かして
安いチケットで
イタリア、ドイツ、チェコ、スイス…など
フルートとちょっとの荷物を持って行っていました。
離島とか、山とかも。

フランス国内だと、美食の街リヨンにはしょっちゅう行っていました。

旅でいつもと違う景色を見て、空気を吸うだけで
音楽のインスピレーションがどんどん湧いてくる気がしたし、
ヴァカンスを終えて学校に戻ると
なんか言葉では言えないアイテムを身にまとって演奏している
不思議な感じがしました。

日本で旅行に行くなんて言うと（しかも2か月に一遍）
良いな～とか金持ちだな～とか
ひいては
暇だな～
なんていう声が聴こえて来そうですが

非日常がないと日常の自分はアップデートできないんだと
私はヴァカンスで学びました。

お金をかけないで、何もしない自由でゆっくりな時間こそが
一番の贅沢かも知れないですね。

留学時に「フランス人、こんなに休んでたら、社会が回らないじゃん！」と思っていたけれど
いやいやそんなことはない。

日本では皆が時間を削って、休むことをタブーとしつつ、必死に頑張って
今先進国としてやっていますが、
正直、疲弊気味な気がしないでもない。（一小国民のわたしは特に疲弊。）

国民性もあると思うけれど、
ずーーっと頑張り続けて成果が出るのと
緩急つけながら成果が出るのとでは
未来への継続力も違ってくる気がします。

さあ、皆さん、なーにもしない旅
良いと思いませんか？

モーツァルトだって、
「旅をしない音楽家は不幸だ」なんて名言を残していて。

その言葉が染みまくる今日この頃です。

旅ゆけば～♪
鼻歌歌いながら
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皆さんの行きたい場所ってどこですか？
おススメの場所もぜひ教えてください！

そして、皆様くれぐれも体調に気を付けてお過ごしくださいね。
家に籠らないといけないときは、気分だけでもウキウキできるようなこと、
一緒に考えましょう♪